嘘みたいな塩梅
担当はみーくん
イランがウクライナ機を「誤って」撃墜。
誤ってて、『博士の異常な愛情』じゃあるまいし、そこだけ見ればまるで作られたフィクションみたいな話だ。
この一週間は初稿を無事脱稿したご褒美でもないがお休みを頂いている。課題がないことをいいことに。
次の締め切りに終わらない日々は2ヶ月半後のため、今のうちに映画を観られるだけ観ておく。
映画館の帰りにエクセシオールに寄ったが、surface使用率に驚く。何処もかしこもリンゴリンゴの時代、あんな場所があったとは(笑)
エクセシオールに行く前に観た映画が
『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノ
脚本とそのシチュエーションの持つ技巧の秀逸さに脱帽し、改めて自分の至らなさ、辿り着きたい領域との距離を痛感する(当たり前だ)。
富裕層と貧困層の埋まらない溝やその両者の対立はよく使われるテーマだ。
なぜそれを新鮮味を持って観られたのか。
貧困層と富裕層の対立を描く場合は、おおよそ貧困層目線で話が進んでいくことが多い。そして、いかに貧困層が社会から虐げられ富裕層から存在しないものとして扱われがちかを描く。
しかし、今作はそんな貧困層のやるせないマイナスの感情だけではなく、「そこからどう抜け出すか」に焦点を当てている。題材もそうだが、この抜け出す過程と「笑い」の関係性を見出しパラサイト一家の行為に共感させる演出を用いたポン・ジュノ監督のセンスは大好きだ。
しかしよくあそこまで笑いとシリアスの塩梅を配置しきる……この映画を観て久々に、観た映画を脚本の状態に戻すという作業をやりたくなった。
この評判と人気なら早ければ5月にはDVDの貸し出しが始まるだろうから、まあこれはまだ先の話。