「いないかもしれない」鑑賞
「演劇三昧」にてうさぎストライプの「いないかもしれない」を鑑賞。
うさぎストライプは、高校を卒業した後に出会った劇団で、「不条理劇」との初遭遇でもあった「空想科学II」は衝撃の面白さだった。
それからというもの毎度公演がある度に足を運んでいたのだが、今回のコロナの煽りで新作の「いないかもしれない」も中止になってしまっていた。「生」で見せられないこと、見られないことは両社にとって残念だったと思う。
劇の「配信」という形が生まれ根付き、それを利用できる。そんな時代で良かった。
配信して頂いたうさぎストライプと観劇三昧の皆さま有難う御座います。
さて「いないかもしれない」の感想を少々。ケッ、偉そうだな。
内容には詳しく触れないが、舞台設定は「同窓会」。一幕劇という文字通り場転の利かない設定は、舞台に緊張感を張り続けるのが難しい手法だ。しかし、上手くいけば観客に登場人物たちの体感時間は一つになり一幕ならではの「異質」な緊張感が生まれる。
今作は上手いこと、同窓会に紐づいた人間関係の「歪み」やその中に孕む緊張の種を描き出している。縦軸も「この人誰?」という聞くに聞けない同窓会あるあるで設定し上手いこと機能している。
本当に作・演の大池さんは、緊張感を孕んだ人間関係の設定が上手いと思う。さっきからうまいうまいしか言ってないな、ケッ誰なんだお前は。