『やがて君になる』を読んで
担当はみーくん
締め切りを終えたら「これがしたい」というのがあり、その中の一つである満喫に行ってきた。
要はただ自堕落に漫画を読みたかったのだ。
いざ満喫に行こうかと思った前夜、人から以下二つの漫画をお勧めされる。
『アクタージュ act-age』マツキタツヤ・宇佐崎しろ/集英社
『アクタージュ act-age』は満喫に置いていなかったため、『やがて君になる』を読む。
面白い。
予備知識なしで読んだのだがジャンルとしては「百合」にあたるだろう。
今作の素晴らしい点は丁寧な心理描写にある。ここまで日常生活を軸に内面を掘り下げる漫画も珍しいだろう。
特に面白いと感じたのは、ラブストーリーによく使われる「貴方が好き、だけど、貴方は私を好きじゃない」という引力と斥力の関係性に加えある設定が加えられている。
それによってお互い相思相愛になったと途端に立場が逆転し、再び引力と斥力の関係性に戻ってしまうのだ。
「えっ、これどうなんの?」
と、上手く読み手が惹きつけられるようになっている。
またこの逆転劇は、ただ面白いから使われているのではなく、これによってテーマの「人間の多面性」の深掘りもなされている。
普段恣意的に設定を作ってしまう私も見習ってほしい態度だ。
既刊7巻と短く、今年11月には最終巻となる8巻が発売されるらしい。
読んでみて、確かにこれは他人にも勧めたくなると思った。
当初の目的『スラムダンク』読破はまたこんど。