今日も今日とてアディオス注入
担当はみーくん
仕事先で音楽に合わせてギターを弾いているフリをしなければならず、先方から好きなバンドを聞かれ、咄嗟に
「核P-MODELです」
と答える。すると
「iTunesにはないですね、他は?」
「えっと平沢進でお願いします…」
と、事務所にこだます白虎野の娘。
それを聞いて沸き立つ人、眉間を歪ます人と、にやける私。
至福の時間を過ごす。
先方も平沢進に興味を持ったようで、少々本筋から脱線し核P-MODELの編成等を聞かれる。
まあ核だからね。一人なんです。打ち込みです。
その場にいた人は平沢進の名を知らないらしく物珍しそうに聴き入っていた。
曲が終わると
「いやーマイナーな曲が好きなんですね」
「そうですね、ステルスなんですよ」
なんて話をする。
平沢進のライブに初めて参加した時の感想は、仲間意識の強さだ。
チケットなんて無くしようがないだろう。
大きな声で探してくれる。
「2143番の方! 落とされてませんか?」
こう言った行為の後、紛失者が見つかると決まって拍手が起きる。
ステルスメジャーという特異な存在平沢進のファンならではの空気感がそこにはある。
あの人たち帰ったら調べるんだろうな。
今日も今日とてアディオスですよ。