11年前好きだった曲、やっぱり今でも大好きだった
the GazzetEのFilth in the beauty
初めて聴いたのは小6だったと思う。
もう、かっこよすぎて、びっくりした。
こんな音楽があるんだということに。
それから何度も何度も、YouTubeで聴いた。
当時はCDを買うという発想がなかった。
YouTubeで聴ければそれでよくて、YouTubeにあがっていない曲を聴いてみたいと思うほど、アーティストに固執したことがなかった。常に自分にとって一番重要だったのは、作品自体だったし、そのへんはあまり貪欲じゃなかった。
今も、「このアーティストの曲はとりあえずすべて聞きたいな」と思えるアーティストはいない。自分が好きな曲しか聞きたくないから。
それにそこまでオタクじゃないんだろうね。
そこまで情熱的に好きじゃないんだろう、と思う。
熱心な人は、すごいよね。
そんな私が音楽を買った。
CDで欲しかったけど、さすがに11年も前の曲となると中古しかなかったので、iTunesで。
何度聴いてもかっこいい。
V系バンドは、ジャンヌとABCをかじり聴きしてるだけだから、このバンドのことはよく知らないけど、それでもかっこいい。
この曲を作った人のこととか、弾いてる人のこととか、歌ってる人のこと、ぜんぶ何も知らない状態で聴いた音楽をかっこいい最高だと思うときが、私にとっては一番のラッキーだと思う。
いい出会いだと思う。
私は普段からこのラッキーな出会いを祈念しながらも、遠ざかるようにして生きてる。
なぜなら怖いから。
要するに、がっかりしたくない。
常にゼロの状態に音楽が流れてくると判断がしやすいけど、一度でもジャッジを経ると公正な選択が一気に難しくなる。
何だか気が変わって、他の曲も聴いてみるかとか思えば、ほとんど毎度、がっかりさせられている。その逆もあるけれどこれは本当に稀。
ガゼットに関しては他の曲を知らないけど、この曲が本当に素晴らしかったんだから少し調べて聴いてみるのもいいだろうに、他の曲は一切聴いていない。
この曲を作った人が聞くに耐えない最悪な曲を作るようには思えないんだけど、怖くて聴けていない。
それくらい、この曲は粗雑に、乱暴には扱えない。子ども時代の自分の宝物だから。
この曲にまつわる思い出なんかひとつもない。
ただ純粋にこの歌が好きで、何年経っても好きだったわけで、そういうところで好きになれた歌なのが、またいいなと思える。