「フォロー・ミー」と本音の間で
担当はみーくん。
祝、初稿脱稿。
やはり脱稿に至るまで書き直したが、きっかり40枚に収まる。今回の課題は「リライト」なためこれからが本番だろう。
『失われた週末』に続き映画を観る。
友人の勧めで観た作品だが、偶然にも今書いている脚本と同じモチーフを扱っており非常に勉強になった。このタイミング観たのも何か不思議だ。
映画の筋書き自体はすぐに読める構成になっているのだが、秀逸なのはその後の「見せ方」だ。
主人公とは真逆の性質を兼ね備えた魅力的な探偵と妻との無言の中でのやり取り。
探偵のバレバレな尾行が滑稽であり、どちらかと言うともはやストーカーに近い。しかし、その行動に不明瞭な物はなく共感出来る物になっている。
妻も尾行には気づいているが、客も妻も彼の邪気の無さから恐怖を抱かない演出になってるのだ。
恐るべしキャロル・リード監督。
恐るべしピーター・シェイファー。
聞けば脚本家のピーター・シェイファーは『アマデウス』を書いた人らしい…なんてこった。
この話の妙は、妻を好きになってしまった本音と、「尾行をしてますよ」というボロボロの建前が同居してる設定にある。観てる客からすれば探偵の建前に成り下がってしまった尾行というミッションを周知して観てるわけで、それがまた滑稽さを孕ませる要因になっている。また
途中途中、場面として迷宮だったり、ロミジュリを一緒に観るシーンなど二人の交わらない運命を象徴した良いシーンだ。
こうして棚のスペースが減っていく(笑)